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今回は建築家のノーマン・フォスターの建築作品7選。話題のアップルの新社屋や代表作のガーキンなどです。
ハイテク建築を得意とするイギリスを代表する建築家のノーマン・フォスター氏。
アップル・パークやガーキン、大英博物館グレート・コート、ロンドン市庁舎などの代表作をはじめ様々な建築物を手掛けていますよね。
そこで、今回は建築家のノーマン・フォスターの建築作品をまとめました。
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ノーマン・フォスターとは
テムズバンクのフォスター男爵ノーマン・フォスター(Norman Foster、本名:Norman Robert Foster, Baron Foster of Thames Bank、1935年6月1日 – )は、イギリス、マンチェスター生まれの建築家、一代貴族。
メリット勲章(Order of Merit)を受章している。
フォスターはマンチェスター大学とイェール大学で学んだ。
建築技術者・思想家であったバックミンスター・フラーのもとで働いた後、建築家リチャード・ロジャースと会い「チーム4」を結成。
1967年自分の事務所フォスター・アソシエーツ(現在のフォスター・アンド・パートナーズ)を設立した。
建築家のノーマン・フォスターの建築作品!
ここからはいよいよ、実際に建築家のノーマン・フォスターの建築作品を見ていきましょう。
Apple Park(アップル・パーク)
Apple Park(アップル・パーク)は、カリフォルニア州クパチーノにあるアップルの新本社ビルを中心とする施設である。
2017年4月より6ヶ月間かけて本社機能の移転が行われている。
建設中の2017年4月に従業員に公開された。
全体の総面積は0.7km2。
本社のオフィスビルは床面積26万m2のドーナツ型の4階建てガラス張りの建物で、1万2,000人の従業員が働いている。
ノーマン・フォスターがその円形のデザインを手掛け極端なスケール構造はメディアから「宇宙船」というのニックネームを得た。
郊外地中央に175エーカー(71ヘクタール)、一棟で約280万平方フィート(260,000平方メートル)4階建ての円形建物に12,000人以上の従業員を収容。
ジョブズは全体をオフィスパークではなく自然保護区のように見せたいと考えていたこともあり干ばつに強い木やクパチーノ地域固有の植物が植えられた緑地の空間で、本館の中央の中庭には人工池を設けた。
Apple Park内には、オフィスのほかに、本社移転を主導した共同創業者の1人に因んでスティーブ・ジョブズ・シアター(英語版)と名付けられた1,000名収容の地下劇場がある。
また他の施設には、1万1,000台収容の駐車場、フィットネスセンター、研究施設、ビジタセンター、一般開放される3階建て3,000席のカフェなどがある。
電力はすべて再生可能エネルギーを使用する。
カリフォルニア州クパチーノにあるノーマン・フォスター氏が設計したアップルの新社屋「Apple Park(アップル・パーク)」!
宇宙船のようなリング状の迫力のある建物で、ガラスを多用しており、中央には様々な植物が植えられた中庭が設けられています。
アップル新本社はスティーブ・ジョブスの最後の作品と言われており、何かと話題となっていましたね。
30セント・メリー・アクス(ガーキン)
30セント・メリー・アクス(サーティ・セント・メリー・アクス、英名:30 St Mary Axe)は、イギリスの首都ロンドンの金融中心地である、シティ・オブ・ロンドンのセント・メリー・アクス通り30番地に聳え立つ超高層ビルの名称。
非公式にはピクルスに使用する小さいサイズのキュウリを意味する「ガーキン(The Gherkin)」として広く知られる。
またビルを所有するスイス・リーにちなみ、時にスイス・リ本社タワー、スイス・リ本社ビル、スイス・リ・センター、もしくは単にスイス・リ本社と呼ばれることがある。
ビルは180メートル(590フィート)の高さがあり、ロンドン全体でも有数の高さの建造物である。
ビルは主にプリツカー賞を受賞した建築家、ノーマン・フォスター卿と、彼の元同僚建築家であるケン・シャトルワースにより設計されたものである。
ビルは2001年から2004年の3年間で、スウェーデンに本社を置く建設会社、スカンスカ社指揮の下に建設された。
ノーマン・フォスターを代表とするロンドンの建築設計事務所、フォスター・アンド・パートナー社は、ビル周辺に起こる風の乱気流を減少させるため、独特な円錐形状の設計図を精巧に作り始めた。そのデザインは一流の英国王立建築家協会(RIBA)より、2004年にスターリング賞を受賞している。
これは、審査員全員の満場一致による史上初の受賞だった。
また2003年度のエンポリス・スカイスクレイパー賞でも、最も優秀な超高層ビルであるとして賞を獲得している。
ビルはスウェーデンのスカンスカ社により建設され2004年に竣工、2004年4月28日に開場となった。
ビルは同等のタワービルが一般に消費するとされる電力の半分の使用で補えるように、省エネルギー技術が採用されている。
各階ごとに、ビル全体へ自然換気システムとして空気を送る6つのシャフトを設けている(他に火事の際「煙突状態」になるのを防ぐ、防火帯も6階層ごとに必要とされる)。
またこれらシャフトは、空気が2層のガラス間へサンドイッチ状に挟まれ、内側のオフィス空間とを遮断するという巨大な複層ガラス効果も引き起こしている。
通例、建築家は能率の悪い熱伝達を避けるため、一般住宅には二重ガラスの使用を制限するが、スイス・リ社はこの効果をあえて利用した。
これによりシャフトが夏期間はビルの外へ暖かい空気を逃がし、また冬期間はパッシブ・ソーラー暖房の使用でビルを暖かく保つことができるようにした。
さらにシャフトは日光がビル内へ通るようにし、労働環境をより快適なものにするほか、光熱費のコストを下げ続けている。
多くの高く聳え立つ建造物は、支柱や対角面の無い外周持つチューブ、またはそれらを組み合わせて建物側面の安定性を保っている。
しかし、たとえこれらが風圧に抵抗し得るようデザインされたものだとしても、通常はビル内に住む人々にとってはまだ柔軟すぎるものである。
強風による傾きを調整する原始的な方法としては、頑強さを増進させたり動吸振器(TMD)で振幅を制御するなどがあった。
しかしオヴ・アラップ社の構造エンジニアからの援助もあり、スイス・リ社の完全な三角外周構造(円筒シェル構造)は、他の余分な補強を施すことなく強固なビルの建設を可能にしたのだった。
また曲線を描くその形状にもかかわらず、実は頭頂部にあるレンズ状の柱頭のみが湾曲したガラスである。
ビルの中心的所有者は、本社として建物を使用するスイス・リ再保険会社である。
オーナーとして、自社の名前を入れた「スイス・リ本社タワー」と名づけたものの、この名は公式なビルの名称にはならなかった。
ビルの最上階である40階には、ビル内の企業や顧客用へ向けたロンドンを360度見渡すことのできるバーが設けられている。
さらに専用のレストランが39階に、個人向けのダイニングが38階にそれぞれ位置している。
多くの建造物がその屋上や最上階に大規模なエレベーター装置を設けているのに対し、ビルは40階にバーの建設が計画されていたため最上階に装置を設置するのが不可能であった。
しかし、建築家達は34階まで基幹エレベーターを建設し、上昇用エレベーターを34階から39階まで取り付けることで対処した。
さらに最上階のバーまで上がれるよう大理石でできた階段と、身障者用の小さなエレベーターが設置されている。
ビルは距離の離れたロンドン中心部からも見ることが可能で、例えば北側からであれば、M11高速道路から20マイル遠方に見ることができる。
イギリスの首都ロンドンにあるノーマン・フォスター氏が設計したオフィス高層ビル「30セント・メリー・アクス(ガーキン)」!
曲面ガラスに覆われた円錐のような形状が特徴の建物で、ロンドン市内のランドマーク的な存在となっています。
この独特な形状のスイス・リ本社ビルは、キュウリのピクルスをさすガーキンと呼ばれ親しまれていますよ。
この作品はスターリング賞やエンポリス・スカイスクレイパー賞を受賞しています。
大英博物館グレート・コート
大英博物館(だいえいはくぶつかん、英: British Museum)は、イギリス・ロンドンにある博物館である。
1973年には図書部門がロンドン国立中央図書館等と機能的に統合されて大英図書館となり、1997年に書庫と図書館機能は完全に独立しセント・パンクラスの大英図書館新館に移った。
旧大英博物館図書館は書庫を取り払って円形閲覧室のみを残し、現在は博物館の各室を繋ぐ自由通路でありミュージアムショップや料理店を附設する屋根付きの中庭(グレート・コート:ノーマン・フォスター設計)とされている。
イギリスのロンドンにあるノーマン・フォスター氏が設計した博物館の屋根付きの中庭「大英博物館グレート・コート」!
元々図書館だった建物や外部空間を取り込んだ建物で、ガラス屋根の開放的な明るい空間となっています。
この改修で、問題となっていた博物館内の動線もスムーズに行えるようになっていますよ。
ロンドン市庁舎(シティ・ホール)
シティ・ホール(英: City Hall)は、ロンドン市長とロンドン議会から構成される大ロンドン庁 (GLA) の本部である。
庁舎はタワーブリッジに近い、テムズ川南岸のサザークに位置している。
設計者はノーマン・フォスターで、GLAの設立から2年後の2002年7月に開庁した。
建物は、独特の、球根のような形状をしている。
これは、表面積を減らしてエネルギー効率を上げる為だとも噂されるが、エネルギー利用の測定結果によれば、この建物はエネルギー利用の点で全くもって非効率的であることが示されている。
ダース・ベイダーのヘルメット、不格好な卵、ダンゴムシやオートバイのヘルメットなど、これまで様々な”モノ”と対比されてきた。
前市長のケン・リヴィングストンがそれを”glass testicle” (ガラスの金玉) に例えたのに対し、現市長のボリス・ジョンソンは”The Glass Gonad” (ガラスの生殖腺)、あるいは、より丁寧に”The Onion”と例えた。
設計者らは、テムズ川に掛けられた巨大な球のように見えたと述べたが、実際の建物は従来型の建物と同じく、地面にしっかりと据わっている。
ニューヨークのソロモン・R・グッゲンハイム美術館のそれを思わせる、長さ500m の螺旋状の通路が建物の最上部まで昇っている。
10階建ての建物の最上階は “London’s Living Room”(ロンドンのリビングルーム)と呼ばれる展示・会議スペースとなっており、開放的な展望デッキを備えていることもあって、時折、一般開放されている。
通路からは建物内部を眺める渡すことが出来、その透明性を象徴付けている。
設計者のフォスターは、ドイツの国会議事堂の改修(1999年)の際にも、似たような設計を施している。
2006年、建物に太陽光発電装置を取り付けることがロンドン気候変動局により発表された。
イギリスのロンドンにあるノーマン・フォスター氏が設計した市庁舎「ロンドン市庁舎(シティ・ホール)」!
卵のような傾いたガラス張りのファサードが特徴の建物で、この斬新なフォルムはエネルギー消費を抑えるために考えられたものです。
内部は螺旋状の通路が特徴となっており、最上階の展望室からロンドン市内を眺めることができますよ。
香港上海銀行・香港本店ビル
1983年にイギリスの建築家、ノーマン・フォスターが香港上海銀行からの依頼を受け設計、建設を開始した。
設計の際の条件として完成後何十年を経ても陳腐化しない建物、と言うものもあったとされる。
1985年に竣工し、高さ178.8m、44階建てで、完成当時は中環地区で最も高いビルとなった。
また、この建物は現在フォスターの最も代表的な作品としても知られている。
香港上海銀行新社屋には莫大な建設費が投入されたが、同時に建設当時の考えられる最先端の建築技術をふんだんに使用している。
超高層ビルとしては世界初となる吊り構造を採用した(その為、このビルの床に立つと時々揺れるような感覚に陥る事がある)。
またガラスを多く利用している点では、現在のミニマリズム建築にも通じる。
自然光を多く取り込めるようにするなどの点は、エコロジーを目標とした超高層ビルとして後にフォスターが設計する事になる、ドイツのフランクフルトに建設され1997年に完成したコメルツバンクのコメルツ銀行タワー(Commerzbank Tower: 300.1m)へと繋がる建築思想をも伺える。
更に香港らしいエピソードとして、建物を設計する際には風水師による指南も行われたとする説もある。
なお総本部にはイギリスのロンドン、ドックランズ地区に2002年に完成したノーマン・フォスター設計の8カナダスクエア(8 Canada Square:199.5m)が、アジア本部には中華人民共和国の上海市、浦東新区の陸家嘴地区へ1999年に日本の森ビルが建設した、HSBCタワー(英語:HSBC Tower、中国語:上海滙豐大厦、中国語旧称:上海森茂国際大厦:203.4m)があてられている。
この建物にインスパイアされた建築として、1991年に竣工した東京都文京区本郷にあるノーマン・フォスター設計のセンチュリータワーがある。
中国の香港にあるノーマン・フォスター氏が設計したオフィス高層ビル「香港上海銀行・香港本店ビル」!
高層ビルで初めて吊り構造を採用した建物で、むき出しになった構造の鋼鉄フレームがファサードの特徴となっています。
ノーマン・フォスター氏の出世作や代表作となっており、ハイテク建築の先駆けにもなった建物ですよ。
ミヨー橋
ミヨー橋(ミヨー高架橋、フランス語: Viaduc de Millau、英語: Millau Viaduct)は、フランスの南部、アヴェロン県の主要都市ミヨー近郊のタルン川渓谷に架かる道路専用の斜張橋である。
フランス人橋梁技術者ミシェル・ヴィルロジュー (Michel Virlogeux) とイギリス人建築家ノーマン・フォスター (Norman Foster) の協力で設計された。
主塔の高さがエッフェル塔や東京タワーよりも高い343メートルに達する、世界一高い橋として知られている。
2004年12月14日に式典が行われ、12月16日に開通した。
高い高架橋を選んだ後、技術者と建築家の5つのチームが同時に技術的問題の解決にあたった。
このうち、現在の橋のコンセプトを案出したのはフランス人技術者・デザイナーのミシェル・ヴィルロジューであった。
設計はイギリスの建築家ノーマン・フォスター卿の事務所(フォスター・アンド・パートナーズ)が、技術面の責任を持つオランダのエンジニアリング会社ARCADISと協力しながら行い、渓谷の景観に雑然とした異物感を与えない、ミニマルですっきりとしたデザインに仕上がった。
また渓谷を流れる風の影響で橋にどういう力がかかるか、落橋や振動を防ぐにはどうすればよいか調べるため、数年間にわたる慎重な現地天候調査や、渓谷と橋の模型を用いた風洞実験が行われ、風を受け流すように橋桁の下部断面形状を逆三角形から現行の台形に変更するなど、フォスターの設計にも変更が加えられた。
ノーマン・フォスターがフランス人橋梁技術者ミシェル・ヴィルロジューと協力して設計した斜張橋「ミヨー橋」!
フランスのミディ・ピレネー地方のミヨーにある7つの主塔をもつ美しい橋で、主塔の高さが343メートルにもおよぶ世界で一番高い橋となっています。
他にもロンドンにあるミレニアム・ブリッジもノーマン・フォスター氏によるものとなっていますよ。
センチュリータワー
センチュリータワーは文京区本郷2-2-9(御茶ノ水)にあるオフィスビル。
大林組の施工により、1991年竣工。
現在の所有者は近隣に順天堂大学および順天堂大学医学部附属順天堂医院を擁する学校法人順天堂で、「順天堂大学11号館」となっている。
ノーマン・フォスターの日本での作品。
ブレースの露出、アトリウムで連結されたタワーが特徴である。
二層毎の構造で、中間階は吊り構造になっている。
当初は大林組、その後2003年2月までは野村総合研究所(お茶の水総合センター)、2004年4月から2009年7月までは加賀電子グループの本社が置かれていた。
2009年に学校法人順天堂が住友信託銀行グループより当ビルを取得して、「順天堂大学11号館」としている。
かつてはウィリアム・メレル・ヴォーリズの設計で、おなじく大林組の施工による文化アパートメント(1925年竣工、後に日本学生会館に改称)があった。
これを所有していた旺文社の赤尾一夫が計画し、1986年に解体した跡地に建設された。
東京都文京区本郷にあるノーマン・フォスター氏が設計したオフィスビル「センチュリータワー」!
香港上海銀行・香港本店ビルを見て気に入った施主からの依頼よって建てられた建物で、香港上海銀行・香港本店ビルと同じような構造となっています。
日本には他にも鎌倉にある鎌倉歴史文化交流館や静岡にある住宅もノーマン・フォスター氏が手掛けていますよ。
ノーマン・フォスターの半生が書かれた伝記もありますよ。
日本にもノーマン・フォスター氏の作品があるので、行ってみたいですね。
以上で建築家のノーマン・フォスターの建築作品7選。話題のアップルの新社屋や代表作のガーキンなどでした。
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